誰でもわかる産廃最終処分場計画
今回、水俣市に計画されたIWD東亜熊本の産廃最終処分場の概要です。
私は産廃最終処分場の必要性は分かりますが、危険な場所には絶対に造ってはいけないと確信しています。
私がなぜ今回の計画に反対しているか、この資料を見て理解していただければ幸いです。

この資料は6月5日の市民総決起大会で説明(産廃対策課)されたものです。

平成16年3月、水俣市内に民間事業者による産業廃棄物最終処分場建設が計画れていることが明らかになりました。
これがIWD東亜熊本の計画です。
敷地面積952,000uはエコパークの約2倍、産業廃棄物が埋め立てられる最終処分場は、埋立面積95,000uで1小のグラウンドの約10倍 、埋立容積203万立方メートルで、埋立期間は15年となっています。
 この埋立量は水俣の産廃が100年くらいは埋立られる量です。
ここに持ってくる産業廃棄物はここに書いてある通りですが、これらは水に触れると水を汚す恐れがあるため、汚れた水が地下に染み込まないようにシートを敷いたり、汚れた水を処理する施設を作らなければなりません。
そのような施設を持つ最終処分場を管理型といいます。
今回の最終処分場の建設予定地です。
水俣市街地から7キロメートルほど離れた「長崎・木臼野地区」の山林に計画されていますが、湯出川の上流で水俣市のド真ん中に計画されています。
上空から見た予定地付近です。
赤線で囲まれた部分が管理型最終処分場の建設予定地です。
湯出川からみた計画地。
これは管理型処分場をもっと詳しくみたものです。
紫の部分が管理型処分場です。
ここに降った雨などが埋め立てた物に触れて汚れた水は、処理施設で処理されて鹿谷川に放流されます。
設置許可までの手続き
このような大規模な最終処分場を建設するには、まず施設が作られた場合に周辺にどのような影響があるかを、事業者自身が調査しなければなりません。これを環境影響評価といいます。
 環境影響評価の終了後、その書類を添付して県知事に施設を作っていいかどうかの設置許可申請を行います。
 これが出されると、県は施設の構造や環境への配慮について審査し、適正であると判断した場合、県知事が許可をだして事業実施となります。
 これが大まかな流れですが、現在の段階は環境影響評価の真ん中の準備書の作成段階です。
 準備書と言うのは、環境影響評価書と言う完成品の叩き台のようなものです。
 いまのところ、この準備書は来月7月頃になるだろうと聞いていますが、まだはっきりしたことはわかりません。
 
人が住んでいる所に、非常に近い場所に計画されています。
建設予定地の下流、約7キロメートルには、市民の多くが利用する上水道の取水地があります。
ここからとった水は、水道水として天草の御所浦、隣の津奈木町の一部へも送っています。
これは建設予定地付近の湧水地等の状況です。
建設予定地の真下には、周辺に20カ所あまりの湧水があり一部家庭の飲料して使用しているところもあります。
建設予定地周辺には出水活断層などの活断層も存在し、地震が起こる可能性が高い地域であると言えます。
平成15年7月20日の豪雨災害において、深川新屋敷地区では、死者4名を出すなど甚大な被害が出ました。
この新屋敷地区は、建設予定地のすぐ対面です。
建設予定地は、宝川内地区や新屋敷地区と地質構造が非常に似ており、山腹崩壊が発生しやすく、施設が破損する可能性があります。
対面の水俣豪雨災害現場
処理場ができると、産廃を積んだ大型ダンプがひんぱんに通行するようになります。
方法書でのルートでは次のようになっています。
搬入道路のメインルートは、まず国道3号から四つ角を抜けて平通りに入ります。
写真のとおり、平通りは、道路が狭く、交通量も多い道です。
周辺が住宅街であるため、以前から拡張ができない状況が続いています。
一部通学路としても使われており、歩道も狭く、大型ダンプが頻繁に通ることになると、騒音や振動、交通事故などが心配されます。
平通りから、小田代農面道路に入り処分場に行きます
山間部の市道もこのように道幅が狭いところもあり、離合場所も少ない道です。
これも同じように、道幅が狭く、離合場所も少ない道です。
右図のような心配される点があります。
このような状況の中、今月の5日に、これまで反対運動をしてきた団体を始め、50余りの団体が加入した全市民的組織である、「産廃阻止!水俣市民会議」が発足いたしました。
 今後は、この市民会議を中心に反対運動を展開していくことになります。
水俣市では、処分場の計画地をよくしってもらうために、月に2回、処分場建設予定地の現地見学会を実施しています。
この写真は桜野上場茶園からみた、最終処分場の建設予定地です。
これは鬼嶽の裏側の林道から見た様子です。
現地を見たいと思われる方は、10月まで実施する予定ですので、是非ご参加ください。
以上です。反対する理由が少しでも分かっていただけたでしょうか。

今回の計画に反対している方々は、地域エゴでも自分の利益の為でもありません。
私たちは汚れた海を引き継ぎ、きれいな海にするのに50年かかりました。次の世代に同じ事をさせたくありません。
純粋に、子供たちにきれいな水を残してやりたいだけです。

西田ひろし
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